医薬品としてのコエンザイムQ10

コエンザイムQ10は心臓病の治療薬

コエンザイムQ10は優れた疲労回復効果や抗酸化作用を持つことから、近年では健康食品や化粧品などに幅広く活用されています。
しかし、もともとは心臓病の治療薬として開発されました。いわゆる強心剤です。医療用医薬品としての名称は「ユビデカレノン」です。
日本では心臓の機能が低下する「うっ血性心不全」の治療薬として1973年に承認され、1974年に販売が開始されました。
その後、1991年には薬局で誰でも購入することができるOTC医薬品として認められました。そして2001年には健康食品として認められ、今日では医薬品だけでなくサプリメントとしても普及しています。

医薬品としての効果

コエンザイムQ10にはエネルギー産生の効率を高める作用があります。医薬品であるユビデカレノンは、心筋の血流が悪化する虚血性心疾患と軽度から中度までのうっ血性心不全の治療に使われます。

24時間365日片時も休みなく稼動し続ける心臓は、体内で最も活発に代謝を行い、消耗の激しい器官です。そのため、他の臓器や筋肉などとは比べ物にならないほど多くのコエンザイムQ10を必要としています。

その中でも血液を押し出して全身に循環させるポンプ機能を支える心筋は、特に多くのエネルギーを必要とするため、コエンザイムQ10をたくさん消費します。
ユビデカレノンは心筋細胞内のミトコンドリアに取り込まれることで、心筋が必要とするエネルギーの産生を促します。それによって心筋の収縮力が高まり、血液を押し出す力が回復して血流が整えられます。動悸、息切れ、息苦しさ、むくみなどの症状を改善に導きます。

副作用

医薬品だけでなく健康食品としても認可されているコエンザイムQ10は、副作用が少なく非常に安全性の高い成分です。
ある医療用医薬品の副作用発現率は1.36%でした。(参考元1)主な副作用としては胃もたれ、食欲減退、嘔吐、下痢、発疹、かゆみ、動悸などが報告されています。
うっ血性心不全の患者25例に、コエンザイムQ10を1日30mg、6ヶ月から21ヶ月投与したところ、全く副作用が認められなかったという報告があります。(参考元1)
2018年現在、これまでにコエンザイムQ10による死亡事故は報告されていません。

医薬品とサプリメントの違い

コエンザイムQ10は医薬品のほかにサプリメントなどの健康食品にも配合されています。同じ成分が医薬品とサプリメントの両方で使われていることは珍しくはありません。
とはいえ全く同じ成分なのに、医薬品とサプリメントでは何が違うのか疑問に思われる方も多いでしょう。医薬品とサプリメントは主に以下の点が異なります。

効果が保証されているかどうか

医薬品は効果が保証されている

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医薬品は医師が使用する医療用医薬品であれ、薬局で誰でも購入できるOTC医薬品であれ、効果が保証されています。これは医薬品として認可されるためには、しっかりとしたエビデンス(科学的根拠)を提出する必要があるためです。
つまり動物実験のほかにヒトを対象とした臨床試験を長期間行い、データを積み重ねることが求められます。実際に行われる試験では被験者をグループ分けして、本物と偽薬を投与して効果を比較しています。
それによって得られたデータはさらに解析され、有効性が確かであるか判断しています。

サプリメントは効果が保証されていない

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サプリメントなどの健康食品は国にエビデンスを提出する必要がありません。その代わりに薬機法で効果効能を表示することができません。つまり効果が保証されていないのです。
ただしこれには抜け道があります。○○という製品の効果効能を表示することはできませんが、配合している成分の効果効能を謳うことはできます。
例えば「コエンザイムQ10は疲れに効いて、老化予防や美肌効果がある」と表示することは全く問題がありません。ですがこれは必ずしも十分な臨床試験を行って明らかになった効果効能ではありません。

品質が保証されているかどうか

医薬品は品質が保証されている

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医薬品は用法用量が明確に決まっています。もし必要な量の有効成分が含まれていなかったら大問題になります。そのような医薬品は認可されません。
医薬品は成分の含有量、有毒成分の定量値、体内のどこで吸収されるのかなど、多くの試験に合格したものだけが市場に流通しています。

サプリメントは品質が保証されていない

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サプリメントなどの健康食品は、厚生労働省が品質を保証しているわけではありません。もちろん独自の厳しい品質管理を行っている製造メーカーもあります。
しかし、品質管理が十分でないコエンザイムQ10を含むサプリメントが販売されているのも事実です。

ある研究者がサプリメントに含まれるコエンザイムQ10の含有量を調べたところ、殆どの製品は記載に偽りがありませんでした。
ところが体内で全く吸収されない製品がありました。必要な量の有効成分が含まれていても、体内に吸収されなければ効果は期待できません。これが医薬品であれば認可されませんが、健康食品であれば販売が規制されることはありません。

摂取量の上限が異なる

医薬品の摂取量上限は1日30mg

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コエンザイムQ10を医薬品から摂取する場合は、摂取量を1回10mg、1日3回、1日の上限を30mgとするように厚生労働省が定めています。これはこの量以内であれば副作用のリスクが非常に低く、安全性が高いことを示しています。

サプリメントの摂取量上限は1日300mg

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日本で流通するサプリメントの多くは1日分で60~100mg程度配合されています。それ以上の量を配合しているサプリメントもあります。なぜ医薬品とサプリメントでは配合量にこれだけの差があるのでしょうか?

厚生労働省では1988年から健康食品の過剰摂取を防ぐ目的で、1日の摂取量について指導を行ってきました。
ところが「コエンザイムQ10の有効性をより発揮するために、1日の上限を300mgにできないか」という業界の強い要望によって、2003年から摂取量の上限について再検討が行われました。
2006年に内閣府の機関である食品安全委員会で行われた審議では、「データが不足しており安全な摂取量の上限を設けるのは困難」という結論が出されました。
一方で、事業者の責任で長期摂取の安全性を確認し、注意事項を消費者に提供するなどの指導を徹底することを指示し、1日30mgを超えて300mgまでの摂取が事実上容認されました。

サプリメントが危険なわけではない

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医薬品としての摂取量上限は1日30mgであり、健康食品もこの上限を原則とするが、事業者が安全性を確保していれば1日300mgまで認めるというのが厚生労働省の見解です。

医薬品は1日30mgの摂取を守っている限りは副作用のリスクは非常に低く、安全性が保証されています。ではサプリメントはデータが不足しているから危険なのでしょうか?
そういうわけではありません。財団法人日本健康・栄養食品協会は「1日摂取目安量として300mgまで安全である」ことを示すデータが得られたと厚生労働省に報告しています。
しかし、試験の多くが健常者を対象にし、投与期間が短いものが多い点が問題になりました。「食品として長期間の摂取の影響を検討するには適切な資料ではない」と判断されたのです。
つまりデータがないわけではなく、食品として使用する場合のデータが足りず判断できないと言っているのです。ですからサプリメントなどの健康食品の安全性に必ずしも問題があるわけではありません。

どちらが良いとは言えない

コエンザイムQ10という同じ成分を配合していながら、医薬品と健康食品で摂取量上限が異なるため混乱する方も多いでしょう。いったいどちらを摂れば良いのでしょうか?
結論から言えばどちらが良いとは言えません。医薬品と健康食品では立ち位置が異なるだけで、配合成分が同じである以上は中身に変わりはないからです。

1日の摂取量上限を30mgに定めている医薬品は安全性の点で間違いはありません。しかし、そもそも30mgを超えるサプリメントが流通しているのは、「1日30mgでは効果が弱い」という専門家の意見や消費者の要望があったためです。
コエンザイムQ10は副作用が少なく、非常に安全性の高い成分です。ですからたくさん摂ったほうがより高い効果が期待できると多くの専門家は考えています。どちらを使うか、あるいは併用するかは自分で判断する必要があります。

参考元1:コエンザイムQ10の魅力 神様の贈り物 永田勝太郎著 佐久書房

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